校舎改築のためプレハブの仮設校舎で授業をしている県立沖縄工業高校(瑞慶山正校長、生徒数1006人)で、連日の猛暑のために体調不良を訴える生徒や教師らが相次いでいることが4日までに分かった。同校は5月から校舎の改築工事が始まり、プレハブ校舎で学習しており、教室の室温は、常時35、6度で、最高40度以上になることもあるという。 梅雨明け以降は猛暑が続いており、瑞慶山校長によると「気分が悪くなった」と連日20人程度の生徒らが保健室を訪れるといい、氷を受け取ってそれぞれ教室に戻っていくという。 過酷な状況に、生徒たちは生徒会を中心に冷房設置を求める署名活動を展開し、843人分を集め、校長へ提出した。学校側は県教育委員会に対応を要請したが、予算の関係で冷房ではなく、6月に屋根にスプリンクラーを設置、各クラスに扇風機を2台ずつ配置するなど対策をとったが、解決には至っていない。 新校舎は来年2月に完成する予定で、夏休み期間を除く9、10月までは同様の状況が続くと懸念されている。 沖縄工業高校のプレハブ校舎問題は4日午前の県議会代表質問でも嘉陽宗儀氏(共産)が取り上げたが、質問通告外だとして執行部側は答弁しなかった。 嘉陽氏は「教室が42度になる、弁当が腐るなど悲惨な状況が報道されている」と述べ、「教育行政として適切に対応しなくてはならない」と指摘した。知事の所見と具体的な対応策について質問し、知事と教育長に緊急の現場調査をした上での緊急対策を求めた。